RKIのガイドライン
東札幌緑の杜歯科クリニック 院長です。
さて、COVID-19の第3波ともいえる感染増加が続いています。
医療機関ではより一層の感染対策が求められます。
医療機関の感染予防のガイドラインとして、CDC(アメリカ疾病対策センター)のガイドラインがあります。
CDCのガイドラインでは、スポルディングの分類(滅菌・消毒洗浄の使い分け)、すべての患者を感染症者と見立てた医療行為を行う、
医療従事者の感染防御などが基本になっています。
当院でも昨年までは、このガイドラインを基に感染対策を行ってきました。
このほかにRKIのガイドラインというものがあります。
それは、世界でもっとも厳格でヨーロッパ30ヵ国が遵守するドイツのガイドラインです。
RKIとはRobert Koch Institute(ロバートコッホ研究所)の略です。
コッホの3原則という、医学を学ぶものなら誰もが知っている有名な概念があります。
そのコッホが作った研究所が医療機関の感染対策について提言したガイドラインです。
ドイツはもとより、EUではこのガイドラインを守っていないと、保健所から医療行為の差し止め命令が来るらしいです。
RKIを知るまでは、CDCのガイドラインで感染対策は十分と思ってきましたが、上には上がありました。
当院では、昨年よりこのガイドラインに準拠した感染対策に順次切り替えを行っています。
さらに、このガイドラインでは感染物の処理から洗浄・滅菌に至る動線の一方通行を求めています。(このことはCDCでは謳われていません)
そのため当院では来年、洗浄エリアの改築工事を予定しています。
90度の熱水で洗浄するウオッシュディスインフェクターとクラスBオートクレーブは、RKIのガイドラインでは必須です。
(当院には両方あります。来年にはウオッシュディスインフェクターの入れ替えも予定しています。)
RKIでは、専用の機械での印象材の消毒を求めています。(このことはCDCでは謳われていません)
感染対策に上限はありません。